2025年7月13日 指数・為替
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ボーイング

ボーイング機がインドで墜落した件について、燃料供給を制御するスイッチが離陸直後に「オフ」にされたという報道が出ている。
離陸直後に燃料制御スイッチで燃料供給が遮断されたため推力がでない状態になり、その後再度燃料供給を開始してエンジンを再稼働しても飛行できる速度を得られなかったということらしい。
関連ニュース(BBC):エア・インディア機墜落事故、燃料制御スイッチ「オフ」が原因か 予備報告書が指摘
もしこの情報以外に追加で事故原因となりうる要素が調査結果として出てこなかった場合は、あくまで事故理由は人為的なミスでありボーイング機自体に飛行停止命令が出るような事態にはならないと思われる。
この流れなら株価は耐え。問題なし。
もしかしたら飛行中にOFFにできないような改修をしないといけない展開になるかもしれないが、その程度なら別に暴落する要素にはならんでしょう。
ジム・インテグレーテッド・シッピング・サービス(ZIM)

聞いたことがない方も多いと思うが、イスラエルの海運会社だ。
最近またフーシ派の攻撃で貨物船が撃沈されたというニュースがあったので取り上げてみた。
関連ニュース(BBC):フーシ派の攻撃で貨物船沈没、1週間で2隻目 紅海
この集団はイスラエルと関係している船を攻撃の標的にしていると主張しているが、実際にはイスラエルと直接関係ない船も拿捕しており日本でも日本郵船が被害にあったりしていた。
そのため、スエス運河を通らずにアフリカの喜望峰周りで迂回するルートで運航する商船が増えたが、当然そうなると運送するための期間もコストも上がり、商船1隻で同じ期間で運べる貨物量も減少する。つまり海運の物流需要が上昇する。
さらにこの問題に原油価格の上昇も合わさって海運の運賃が上昇し、これが海運会社の収益を押し上げたため全世界的に海運の会社の株価は近年とても上昇しているケースが多い。
が、しかし今回取り上げたジムは冒頭にチャートを示した通り株価は過去に上がった状態の時期もあったが今は下がったまま停滞している。この傾向は他の海運会社と異なる。
やはり武装集団にダイレクトアタックされていると株価に大きく影響するよね、という分かりやすい事例だと思う。
価格転嫁ができる会社とできない会社の将来性と投資の旨味
あとこの会社以外の多くの海運業の株価からは、業界に逆風が吹き荒れていてもそのコストを料金に反映できれば株価にはポジティブに反映されるという傾向も見て取れる。
株価にポジティブに反映されるということはその会社の未来は比較的明るいと市場からは見なされているということでもある。
スエズ運河が通れなくても武装組織が暴れ回っていても価格転嫁できていれば未来は明るいと。
そう考えるとやはりサービスの安売りとか値下げ圧力とかは本当に良くない。
従業員も不幸になるし会社の先行きもネガティブな評価になる。もし得意先からの圧力で安く仕事を引き受けている下請け企業があった場合、その会社は将来の発展の機会を捨てて今日の売り上げを取っているという形になってしまっているのではないだろうか。
そういう商習慣が慣例化している市場で継続的に市場規模が膨らんで株価もコンスタントに上昇するのかというと正直疑問がある。
投資先の判断に困っているという方はそういう観点もあるということも参考になるのではないだろうか。